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ビデオウォールの色と輝度のキャリブレーション

Barcoの ビデオウォール の最も評価の高い利点の1つは、自動キャリブレーション テクノロジーです。この独自のソリューションは、ディスプレイの色と輝度の設定を自動的に同期させ、またその対象を個々のパネルとビデオウォール全体のどちらにするか選ぶことができます。この機能によって、常に優れた映像品質を保証し、さらにビデオウォールパネルの調整のため、頻繁に現場へ赴くことで発生するダウンタイムを回避できます。このページでは、ビデオウォールのキャリブレーションについて、そのメリットも含めてご紹介します。

輝度と色のキャリブレーションとは

キャリブレーションとは、精度がわかっている標準に対する実際の測定値の比較です。ディスプレイやモニターの場合、キャリブレーションすべき最も重要なパラメータは、輝度、色、白色点の設定です。これは、スクリーンの光出力と原色の両方を調整することを意味します。

家庭用テレビを含む従来のスタンドアロン型スクリーンの場合、キャリブレーションは不要です。通常、これらのディスプレイは十分に優れた品質を持ち、標準に近い状態にあります。色も輝度も、許容できる画質を提供するのに十分な状態を保つことができます。したがって、キャリブレーションツールは必要ありません。しかし、業務用ディスプレイの場合、キャリブレーションは非常に重要です。例えば、メディカルディスプレイでは、わずかな差異が医学的に重大な結果をもたらす可能性があるため、完璧なキャリブレーションが必要です。このため、Barcoのすべての 医療用ディスプレイ にはキャリブレーション デバイスが搭載されています。

また、ビデオウォールアプリケーションでは、視覚体験に影響するため、完璧なキャリブレーションが必要です。パネルのキャリブレーションは工場で行われます。つまり、設置した時点では、通常ビデオウォールはきれいに見えていますが、時間の経過とともに、色、輝度、コントラストにわずかな変化が生じます。スタンドアロン型スクリーンではほとんど気になりませんが、複数のパネルが近接していると、わずかな色味の違いや輝度の変化がはっきりとわかります。これでは、ビデオ ウォールが伝えたいメッセージが軽視されてしまいます。完璧な調整を行わないと、ビデオ ウォール全体のバランスが崩れて見えることになります。

従来、ビデオウォールは完璧なバランスを維持するために、年に何度も手動でキャリブレーションを行う必要がありました。これは、システムのダウンタイムを要する、時間とコストのかかる手順です。自動キャリブレーションソリューションを導入することで、Barcoはこの手順に革命をもたらしました。キャリブレーションは、もはや時間のかかる負担ではなくなりました。ビデオウォールの画質は自動的に管理され、輝度やカラーバランスも完璧に維持できます。これにより、ITスタッフに必要な安心感を与えることができます。

色と輝度のキャリブレーションは自動へと移り変わっていく

Barcoは自動キャリブレーションのパイオニアです。自動キャリブレーションオプションを搭載した最初の製品は、20年以上前に発売されました。これは実際にはスタンドアロン型の業務用モニターでした。これらのモニターのキャリブレーションを行うのに必要なのは、ボタンを押すだけでした。すると、モニターの設定が自動的に調整され、輝度や画面の色が調整されるのです。それ以来、Barcoはキャリブレーションプロセスの微調整を行ってきました。自動キャリブレーションを搭載した製品には、以下のようなものがあります。

  • 業務向け設計モニター
  • ブロードキャスト向けリファレンスLCDモニター
  • メディカルディスプレイ
  • LCDビデオウォール
  • リアプロジェクションビデオウォール
  • 高性能プロジェクター(混合用途での使用を想定した設計)
  • ...

ビデオウォールにおいては、Sense6システムでリアプロジェクションビデオウォールに自動キャリブレーションが導入されました。このシステムは、Barcoのビデオウォール管理ソフトウェアソリューションの一部となっています(この独自のソリューションについては、本ページで詳細をご覧ください)。ビデオウォールのキャリブレーションの主な目的は、個々のディスプレイが互いに参照しながらキャリブレーションが行われることです。つまり、共通の標準を参照するのではありません。たとえば、ディスプレイの光出力が時間の経過とともに少しずつ低下していくのは、ごく普通のことです。この場合、輝度レベルを上げるのではなく、すべてのパネルで輝度を同期させることが重要なのです。これにより、ビデオウォールのバランスが完璧に維持されます。

Barcoの自動キャリブレーションアルゴリズムの背後にある論理は非常にシンプルです。高品質の分光器で原色温度と輝度の値を検出し、これらの値をキャリブレーションソフトウェアに送ります。そこで値が分析され、標準値や隣接したディスプレイの値と比較されます。必要に応じて、個々の原色と輝度の設定は、キャリブレーションソフトウェアによって定義された値に調整されます。

LCDビデオウォールの自動キャリブレーション機能

LCDビデオウォールでは、パネルにセンサーが内蔵されています。このセンサーが色や輝度の設定を検知し、その値をSense Xと呼ばれるキャリブレーションソフトウェアに送ります。このビデオでは、そのすべてを解説しています。

リアルタイムキャリブレーションと継続的なリアルタイムキャリブレーションの違い

Barcoの自動キャリブレーションシステムはリアルタイムで動作します。つまり、キャリブレーションはシステムを実行しているときに直ちに行われます。キャリブレーションシステムの起動は、スケジュールに基づいて自動的に行われるか、またはその場その場で手動で行われるかのいずれかです。通常、これは稼働が少ない時間帯に行われます。例えば、コントロールルームの夜間や、放送でスタジオの背景が使われていない時などです。

また一方で、Barco UniSeeの導入では、継続的なリアルタイムの自動キャリブレーションが採用されました。つまり、トリガーは不要で、キャリブレーションがバックグラウンドで継続的に実行されます。この方法の大きな利点は、例えば新しいパネルを導入するときです。導入後、システムは直ちにパネルに最適な設定を計算し始めます。初期化の後、自動的に最適なカラープロファイルと輝度設定が行われます。 手動での操作は必要ありません。Barco UniSeeのパネル交換手順のビデオでは、これが分かりやすく示されています。Sense Xの自動キャリブレーションは、0:57に実行されます。

ぜひお気軽にお問い合わせください

またご不明な点があれば、いつでもお気軽にお問い合わせください。バルコジャパンチームが喜んでお手伝いいたします。